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とはずがたりな掲示板 高 速道路スレ

西広島バイパス 2009.12.31作成(by 荷主研究者)

広島都市圏を代表する道路と言えば、やはり「西広島バイパス」(「祇園新道」も捨てがたいがw)と以前から勝手に思っている。開通当初より無料の自動車専 用道路としては名阪国道ほどでは無いにしろ既に30年以上の歴史があり、小生としては昔から非常に注目の高規格道路なのだ。「道路好き」の間では著名なバ イパスとも言えるかもしれない。なかなか走る機会に恵まれなかったのだが、福岡から広島までクルマで移動した2007(平成19)年9月に初走行をした。 以下の写真はその時のものである。

西広島バイパスの歴史は、1971(昭和46)年に広島市西区観音本町〜広島市佐伯区五日市町間の7kmが暫定2車線で供用したのを皮切りに1974(昭 和49)年4月には五日市町から終点の西広島ランプまでの8.2kmと観音高架の庚午〜観音本町1.5kmが暫定2車線で供用を開始した。そして1978 (昭和53)年9月には観音高架以西の4車線化が完成した。

そんな西広島バイパスであるが、現在事業中の広島南道路(広島都市高速)が完成すると海側に並行して海田町まで自動車専用道路が走ることになり広島の都心 部に用のない通過交通は広島南道路経由に移行(有料道路であろうから全ては移行しないだろうが)することになろう。そうなると西広島バイパスは国土幹線の バイパスという機能から都市間交通の高規格道路という位置付けに変わることになり、そういう観点で全国の道路と比較すると、このような重要国道の自動車専 用道路規格のバイパスが都心部へのアクセスを主目的とした道路になるというのは珍しいのではないか。広島都市圏は贅沢なインフラ整備をしているようにも感 じられる。

西広島ランプ(A)〜廿日市高架橋(B) 廿日市ICは将来は広島南 道路(地図上に黄緑で図示)が接続する。

西広島バイパスと広島岩国道路、山陽自動車道、さらに将来は広島南道路と自動車専用道路が集中する廿日市。

西広島ランプ 内側車線が国道2号線の旧道
2007.9

廿日市高架橋を建設中 現状ではここから自動車専用道路が始まる
2007.9

廿 日市高架橋 (国土交通省中国地方整備局 広島国道事務所)

【事業の経緯】
平成09年  都市計画決定
平成14年 事業化

【事業の概要】
●区間    起点・広島県廿日市市平良1丁目
         終点・広島県廿日市市串戸5丁目
●延長    約1.4km
●道路規格 第1種3級(自動車専用道路)
●車線数   4車線

【事業の効果】
渋滞を緩和します。

現在西広島バイパスを通行している一部の交通量が高架部に転換し、交通がスムーズになり、渋滞が緩和されます。
それにより、走行時間の短縮や、バス等の公共交通の定時制が向上します。
●区間 佐方SA←→廿日市IC付近(延長約2.7km)
●所要時間(ラッシュ時) 約10分(現状)→ 平 面 部 :約5分(整備後)
                          廿日市高架部:約3分(整備後)
(2004年3月現在)



廿日市高架橋は予定通り 平成24年3月完成目標  (西広島タイムス 平成21年12月4日第1092号)

【廿日市市】国道2号線西広島バイパスの廿日市高架橋、2012(平成24)年3月完成目標の予定はそのまま―。廿日市市建設部監理課は、国土交通省中国 地方整備局が11月24日に県に伝えた事業計画で、廿日市高架橋が従来の予定通り平成23年度内の完成の見通しであることについて、「(市としても)安心 した」と話した。引き続き、工事に関係する交通規制などへの理解と協力を求めている。
 鳩山新政権は国道整備について、原則新規着工なし、開通時期・事業年数が短い路線を優先するなどの基本方針を提示した。地元西広島地区の廿日市高架橋に ついては、すでに橋脚など完成し「工事が進み、完成のめどがついている」(市担当者)という状況。現時点において、必要な予算を確保してもらえる予定とい う認識となる。
 事業区間は、廿日市市下平良―同市地御前2丁目間の2・2kmで、高架橋部分は1・4kmの長さ。上下各2車線で、幅員約19m。1994(同6)年 11月に広島・廿日市両市など周辺自治体(当時)の首長・議会議長らが建設促進期成同盟会を立ち上げた。関係機関に要望するなど活動し、97(同9)年5 月に都市計画決定。中国地方整備局は2003(同15)年2月に、工事発注や夏には着工する方針を決めた。
 完成・供用開始となれば、高架がまたぐことになる速谷・上平良・宮内交差点の慢性的な渋滞が緩和すると見られている。特に、宮内交差点は交通事故の市内 最多発交差点。残る2つも多発交差点だ。「最近は(工事の進み具合が)見て分かるので落ち着いたが、いつ完成するのかという問い合わせは多かった」(担当 者)と、市民も大きな期待を寄せている。

工事が進む西広島バイパスの廿日市高架橋


佐方SA〜古江バス停


千同バス停付近
2007.9

五日市ランプ 大きくカーブしている
2007.9

五日市ランプ 60km/h制限である 高層マンションが建ち並び大 都市近郊の景観である
2007.9

商工センターランプ 出口車線が2車線になっている
2007.9

高須ランプ〜観音ランプ


庚午ランプ 写真では分かりづらいが左端が国道2号(街路)へと降り るランプ、渋滞中である
2007.9

新旭橋、太田川放水路を渡る 高いところを走るため広島市街地が望め 景色が良い
2007.9

市街地のビル群を縫って観音ランプへと向かう。都市高速(!?)のような雰囲気だ。
2007.9

観音ランプ 標識の点線がこの先の延伸を主張しているかのようだ。
2007.9


西広島バイパス(2号高架)都心部延伸事業  (国土交通省中国地方整備局 広島国道事務所)

交通渋滞の緩和

広島西部方面から広島市中心部へ流入する交通を円滑に分散・導入させることにより、現在の慢性的な交通渋滞の緩和を図ります。
   
  朝の渋滞状況(西 区田方付近)             朝の渋滞状況(新 観音橋東詰交差点付近)




これらの目的を達成するために
・高架道路を広島市中心部(中区平野町)まで延伸
・高架道路への出口(オフランプ)を現在の2箇所から5箇所に増設
などの道路整備を進めていきます。




西広島バイパス(2号高架)都心部延伸のこれまでの経緯
昭和46年 西区庚午北〜観音本町 L=1.5km 高架道路工事着手
昭和49年04月 西区庚午北〜観音本町 L=1.5km 暫定2車線供用開始
平成06年08月 都市計画決定の変更
西区庚午北〜中区平野町 L=4.2km 高架道路の延伸を決定
平成13年05月 4車線化拡幅区間(庚午〜観音本町交差点)の上部工架設に工事着手
平成14年02月 観音本町地区 新設橋桁の架設に着手
平成14年11月 「地元説明が不十分、より丁寧な説明が必要」とする広島市の意向を尊重 し、
中区平野町までの高架延伸工事の平成14年度発注見送りを決定
平成15年01月 4車線化拡幅区間(庚午〜観音本町交差点)の新設上部工工事完成
新設部へ車線切り替えし、既設部(高架道路上り線)の橋梁補修工事に着手
平成15年10月4日 西区庚午北〜中区舟入中町 L=2.1km 暫定2車線で供用開始
高架道路中央分離帯の閉塞工事に着手
平成15年10月31日 西区庚午北〜中区舟入中町 L=2.1km 4車線で供用開始
平成16年01月 広島市の現状を考慮したうえで、広島市長からの依頼を踏まえ、
高架延伸工事の平成15年度発注見送りを決定

国土交通省 広島国道事務所の取組方針
西広島バイパス(2号高架)都心部延伸は、西広島バイパスの渋滞緩和および沿道環境改善にも資することから、
残区間の早期整備に向けて、引続き広島市をはじめとする関係機関と調整を進めています。

    
    都心部延伸工事着手前(H11.2)     都心部延伸部分開通後(H15.10.31)

2003年9月6日 中国新聞
1期区間 10月31日完成 西広島バイパス観音高架延伸

▽4日から部分開通

中国地方整備局は五日、国道2号西広島バイパス観音高架の延伸工事一期区間(広島市西区庚午北―中区舟入中町、2.1km)は
10月31日に完成すると 発表した。
一足早く4日から、上り線は2車線(一部1車線)が通行可能となり、下り線は工事のため1車線のみ通れる。
完成すれば、高架部分は現状の片側1車線が2車線に増える。

開通に伴い、現在、上下対面通行になっている西区観音本町の交差点出入り口は、2車線の下り(西方向)専用入り口になる。
上り(東方向)は観音本町には降りることができず、天満川をまたぎ舟入中町に新設される出口専用のオフランプ(2車線)で地上の本線と合流する。

上下4車線となるのに伴い、これまで制限されていた大型車、125CC以上の二輪車の通行が可能になる。
1999年5月に本体工事に着工、総事業費230億円をかけた。

1999年調査では、庚午北の庚午ランプ付近での車両通行量は一日、上りが4万千台(高架利用1万8,100台)、下りが4万5千台(同2万6,500 台)。
車線増や出入り口の2車線化、さらに大型車の高架乗り入れも可能となるため、広島国道事務所は「高架下の本線下りはある程度、高架上の上りは
若干程度渋滞 が緩和されるだろう」とみている。

一方、二期区間(観音本町―中区平野町、2.3km)の着工については、広島市の同意が得られていない。
同事務所は「二期区間が完成すれば、中心部を通過する車両の分散化で渋滞緩和効果は大きい」と、市との調整を続けている。
2003年10月6日 中国新聞
観音高架、滑り出し上々 車の流れスムーズ

▽西広島バイパスの渋滞は変わらず

国道2号西広島バイパス観音高架の延伸工事一 期区間(広島市西区庚午北―中区舟入中町、 2.1km)が開通し6日、初めてのウイークデーを迎えた。
小雨の月曜日とあって市中心部に向かう朝の渋滞は相変わらずだったが、新設の舟入中町の上り(東行き)出口ではスムーズに車が流れた。

2車線の上り出口から本線への合流は、混雑も心配されたが、信号に従って順調だった。
「バイパスの渋滞は普段通りだが、高架に入ると、いつもより速く車が流れた」と、廿日市市から中区の会社に通う男性(72)。
ラッシュ時の午前9時すぎまでは、工事のため1車線区間が残る高架上の混雑もほとんど無かった。

広島県警によると、上り出口付近 交差点の信号機は自動制御で、交通量によって青信号の時間が変わる。
当初は高架出口が本線より10秒余り長い設定だったが、高架の交通量が少なく、午前8時10分以降はそれぞれ50秒ずつで車を流した。

延伸工事は今月31日、高架上を上下各2車線にして完了。ラッシュ時の状況を調査した広島中央署の斉藤正晴交通官は
「各時間帯を含めて継続調査し、全体の流れがよくなるよう信号の時間などについてさらに検討したい」と話していた。
2003年10月30日 中国新聞
観音高架延伸 1期区間あす全通

▽4車線通行可能に

一部工事が残り、車線規制をしていた国道2号西広島バ イパス観音高架の延伸工事一期区間(広島市西 区庚午北―中区舟入中町、2.1km)
が31日、全面開通する。

4日の部分開通後、高架上の中央分離帯工事のため、一部を上下1車線ずつに車線規制していた。
完成後は上下各2車線で通行が可能になる。これまで通行が禁止されていた大型車、二輪車(125CC以上)も通れるようになる。
車線規制が解除される時間は、当日の作業状況によって変わるが、遅くても午前6時までに完了する見込み。

一期区間は1999年5月、本体工事に着工し、総事業費は230億円。
国土交通省広島国道事務所などは、全面開通に 伴う交通量の変化や渋滞緩和効果などを調べ、年内にも結果をまとめる。
2003年11月19日 中国新聞
高架延伸で渋滞緩和 西広島バイパスで国交省調べ

▽通過時間 朝は半分近く短縮

国道2号西広島バイパスの高架延伸工事一期区 間(広島市西区庚午北―中区舟入中町、 2.1km)の全面開通で、
朝のラッシュ時、上りの渋滞距離は4分の3に緩和され、混雑する区間の通過時間も半分近くに短縮された、
とする調査結果(速報)を国土交通省広島国道 事務所がまとめた。

調査は、上下とも2車線になり、大型車の通行規制も解除された全面開通(10月31日)の効果を確かめるのが目的。
渋滞や騒音の変化を開通前後(いずれも平日)で比較した。

朝のピーク時(午前8時前後)に市中心部へ向かう上りの渋滞距離は、バイパスの庚午出口(西区)付近を先頭に3.7km。
依然、渋滞は続いているが、開通前に比べ1.3km短くなった。井口入り口(西区)―観音出口(中区)間7kmの所要時間は25分になり、20分短縮され た。

同事務所は、出口の2車線化に加え、出口の増加で流れを分散させたのが主な要因とみている。

下りは夕方のピーク時(午後6時前後)に、国道2号観音本町交差点(西区)付近から2.7kmにわたり渋滞していたが、
開通後は1、2カ所の信号待ちで通れるようになり、渋滞は解消された、としている。
南竹屋町交差点(中区)―観音本町交差点間2.5kmの通過時間は27分短縮され10分になった。

規制解除に伴って大型車の多くが高架道にシフト。高架下の平面部を通る大型車は1日当たり3,700台となり、6割減った。
騒音は西区南観音地区の平面部で測定。大型車の減少、遮音壁、吸音板の設置などで、昼間は平均71デシベルとなり7デシベル改善し、
夜間は77デシベルから67デシベルになった。
2004年12月8日 中国新聞
観音高架延伸、07年度まで凍結 広島市方針

危機的な財政状況から国道事業の見直しを進めている広島市 は7日、各路線の整備の優先順位をまとめ、中国地方整備局に申し入れた。
2年前から着工に同意していない国道2号西広島バ イパス・観音高架延伸二期区間は、さらに市の財政健全化計画期間中の2007年度まで、
整備を見送る。一方、広島南道路平面部分(無 料の側道)や国道2号東広島・同安芸バイパス など他の東西軸の整備は進める。

整備を見送る路線は、観音高架二期区間(中区平野町―西区観音本町、2.3km)のほか、国道54号佐東拡幅と同可部バイパスの一部区間。
これらは用地買収や工事を始めていない。財政健全化計画の最終年度である07年度に事業を再開するかどうか判断する。

一方、優先道路は(1)東広島バイパス(海田 町―安芸区上瀬野町、7.8km)、(2)安芸バイパス(上瀬野町―東広島市八本松、7.7km)、
(3)広島南道路平面部分(南区宇品―西区観 音、5.5km)、(4)可部バイパス(安佐北区可部―大林町、4.2km)、
(5)国道54号佐東拡幅(安佐南区緑井―八木、1.8km)―の5路線。

国道整備は国が事業主体だが、政令市は費用の3分の1を負担しなければならない。同市の負担は過去10年間で年平均約80億円だったが、
財政難のため07年度までは年53億円しか負担できないと判断した。

市から申し入れを受けた中国地方整備局の岡村真道路調査官は「いずれも重要な路線であり、県やほかの市町村の考えも聞きながら、
対応を検討したい」と話している。市によると、観音高架延伸二期区間は総事業費約300億円。
市は02年度から、整備局に対し「地元説明が不十分」などの理由で着工に同意せず、予算執行・計上が見送られている。
2008年4月11日 中国新聞
高架延伸11年度まで凍結

2002年度以降、着工が延期されてきた国道2号西広島バイパスの高架延伸計画で、広島市が、08年度から11年度までさらに事業を凍結するよう
国に要請したことが10日、分かった。財政難の中、約100億円が見込まれる市負担分の支出が困難と判断した。

対象となっているのは2期区間(西区観音本町 ―中区平野町、2.3キロ)。市が事業凍結の再延長を国に要請したことで、
中心部の渋滞緩和を目的にした高架延伸は当初の着工計画から10年間ずれ込む見通しとなった。

国道2号の高架延伸は、1期区間(西区観音地 区、0.6キロ)が03年に開通。国は2期区間も02年度に工事費約11億円を予算計上したが、
市が「地元説明が不十分」と同意しなかった。翌03年度、市は財政非常事態を宣言。
04年度には、工事中の国道2号東広島、安芸バイパス▽湾岸がルートの広島南道路など5路線を優先整備する方針を公表した。
国道2号高架延伸はその中に含めず、市は07年度までの凍結を国に要望していた。