道路族  筑波研究学園の大通り
とはずがたり掲示板 筑波スレ
2010.12.26一応完成
広域営農団地農道八郷線

R125は北関東を横断する重要な幹線国道であるが,土浦付近も常磐道との交叉部に土浦北ICが設置されてそのアクセス道路でもある為に4車線の立派な BPが整備されている。

そ の一つの交叉点に近づくと,可成り念入りに様々予告が現れる事に気付かれたであろうか?月・鳥群・ユンボに赤鍋と強い予告ではないけどずちゃっと色々並ん だ感じでクサいリーチが掛かりそうではある。(まー険道・酷道をお望みの向きには大外れも良いところなんで,あんま自分でハードル上げる様な愚挙は犯さぬ 様あらかじめお断りしておく。そもそもあちこち行けるって事は沿線に色々ある上にまともに通じてるってことやしねー)

SU1: ①東筑波新治工業団地と②新治運動公園への入口であるらしい
09.04

SU2: ③県道199号線との交叉点である様だ。r199を経て東へ向かえば笠間・石岡へ通じているらしい
09.04

SU3: そして④筑波パープルライン・⑤茨城県フラワーパーク・⑥茨城県立中央青年の家そして右下に見えにくくも⑦フルーツライン。
09.04
かくて交叉点へ到達する。公の行き先看板だけでこの量である。
因みにパープルとは筑波山の雅称"紫蜂"から来ており,つくば市周辺の関鉄バス子会社は関鉄パープルバスであり,筑波大学の学章も紫色をしている。

高速道路や有料道路の様な強い(?)予告は無いにせよこれだけ揃うとなかなか楽しみではあるまいか。

早速曲がってみる。見たところ③の199号線は普通の県道である。r199は一般地方道土浦小野線と云う名前が付けられている。
09.04

暫くすると県道は工業団地に入る。此処が①東筑波新治工業団地なのであろう。②の新治運動公園と予告は無かったが農業センターはそれぞれ左右折の表示が出 る。
09.04

更に行くとr53つくば千代田線との交叉点。余り綺麗じゃないけど青看のアップも付してある。
此処で⑥茨城県立中央青年の家は右折。④パープルラインと⑤フラワーパークは直進である。
筑 波の山並みが迫ってくる。行き先には⑧柿岡が加わった。地磁気観測所があり常磐線を始め水戸線,つくばエクスプレス線が交流電化,関鉄各線が非電化なのは 直流電化が地磁気観測に影響を与える為である。電車の頻繁運転には有利な直流電化であるので,でらい迷惑施設とも云えるが,何かこの筑波山の裏と云う立地 には不可欠な必要性があるのでしょうかね。直流電化が殆ど無い北海道か九州へ移転するには今更コストが掛かり過ぎるのか?観測データの断絶が出来ると意味 が無くなるとするならば仕方がないでしょうな。

兎も角も山が迫ってくる。

先(ま)ず此処(ここ)で350m先から二輪走行禁止の看板登場♪
r199土浦小野線の終点の地名である"小野"であるが,実はこの辺で既に小野に入っている。


朝日峠越え開始
次の規制系看板予告はこの先「徐行」。前方に見えてるのがさっき予告されていた二輪禁止。ここで左折すると小野の聚落方面である。
09.05
30km/h制限になって駐停車禁止になって二輪通行禁止となる。r199は此処迄。今回トレースし てないr199の土浦市街からR125BP迄の区間にもなかなかに衝撃的な区間もあるのだが,それは亦次の機会に。脇にそれるのがr199で此処から直進 の2車線の道路は県道・国道等に指定されていない白線である。地図によってはフルーツラインと書いてあるものもあり⑦の目的地が此処であることが判る。地 図だと此 処(最近デザインが新しくなって主要な利用帯の一つの1/21000が県道指定区間が本来の道路の太さと無関係に太くなってしまい可 成りゲンナリのMapionでありますが。。お気に入りのネット地図変えようかな。。)




我ながら撮り忘れているのはどうかと思うのだが山の中腹かもうちと頂上と云う所でか細い道と合流し,とそのか細い道路が継承したr236となる。場所はこ ちら
バ カ正直に県道トレースして悦に入ったりするのは他の道路サイトに任せておきたい所であるし,そもそも県道のナンバーから乖離した所で行政側が幹線道路筋を 色々苦肉の策を巡らせて引こうとして居る(若しくは,嘗て引こうとして居た)その意思を拾ってやるのが本サイトの目的の一つでもある。それだけに Mapionのデザイン更新の方向性は残念である。。

既に土浦市に合併されて存在しない新治村の境界を示す道標が未だ立っている。
その内貴重であると皆が思い始めるかも知れないけど,今では未だ更新が遅れただけの看板である。



そして古いものがもう一つ。この手前のガレガレの駐車場の片隅に朽ちつつある看板一つ。

もう消えかかっていて読みにくいが,なんとか読み取って見るに曰く
この道 路は広域営農団地農道整備事業により,新治村八郷町及び笠間市にわたる営農団地形成のため国道125号と国道50号を結ぶ延長42kmの幹線農道として茨 城県農地部と土木部で建設した道路です。
とある。
1987 年3月末で廃止になった筑波鉄道が筑波線と成っている所を見ると分離前の関東鉄道筑波線の頃の様だ。凡例に高速道路は無く,高速道路予定線とのみある。常 磐道も未だ構想中か少なくとも建設中と云う段階だったか。地図上の線も含めて消えてしまって何処を走る予定だったのか全く読み取れない。。
今じゃ 北関東道も茨城⇔栃木部分は全通し,鉾田から潮来も全国の新規着工が停止されるなか外環等とともに着工されることになるらしい。茨城空港関連道路工事など でも地元業者に細切れに発注する等して工事費を暴騰させて危機の日本財政より地元の土建屋の懐を優先させた事例があったりしたしこの辺根城の売国奴額賀が 暗躍したのではないかね。まあ首都圏の一番外縁部の環状道路を一角を成すと云えば成すのだけど。。


かくて後述するが理不尽さを感じさせる程,県道の気持ち(判りにくいけど県道が"進みたいであろう方向")と無関係に道路が整備された様子である理由が判 然とすることになる。
嘗 て,必要に応じてか,不要ながらも地元の有力者の不透明な突き上げかに拠って指定された侭,放置気味であった県道ども(<具体名列記>)とはほぼ無関係 に,と云うより寧ろそれらが東西そしてどちらかと云えば西北から南東に向けて走っているのに対して南北そしてどちらかと云えば東北から南西にかけて走り R125とR50を結び農業振興を図るべく広域農道が整備された様なのである。

朝日峠
朝日峠,である。筑波山の稜線に沿ってスカイラインが建設されている場合,峠は広々とした交叉点と成っている事がある。


始め此処迄は来る心算りではあったが,仕事で使えるかどうか微妙だがネタ仕込みの気持ちもあって,その後どちらへ向かうかは出た所勝負の心算りであった。
実 際ほぼ同じ規格の道が左右に岐れている。上の写真でも左折の手前にちょっと経路を振った跡の様な敷地があるのに気付くが元々(表)筑波スカイラインが先に あってあとから右を直進方向として道路を追加した跡なのかも知れぬ。スカイライン側はr236に指定されているが,広域営農団地農道側は非県道である。地 図はこ の辺

併しあの朽ちた看板を見た後では迷わず右,広域営農団地農道とやら,そしてそれはフルーツラインでもある訳であるが,のトレースである。

この後もう一,二箇所拠りたい所があるので50号迄はトレース出来ないかも知れぬが行ける所迄この農道沿いに辿って見ることにする。

いざ進入。急勾配でありわざと段差が付けてあり速度の出し過ぎを防がんとしている。

徐行の看板も現れる。

中央帯の突起物が全部破壊されている区間があった。

黒いタイヤ痕があるものの,全部上走って毀すのは相当であろうし,危険となって行政が外したものであろうか?

勾配マークも現れるが元々汚れてる上に俺の写真の腕前が相当拙くて何が何だか判らない。。
その内に撮り直しに逝ってきます。。

可成りの勾配である。⑤フラワーパークは未だこの先である。
09.04

峠の急勾配を概ね下りきった地点。
09.04
反対側にも同じ看板があり(あっと思ったときには通り過ぎていて取り損ね…orz),更に途中には一切無かったので,この両看板付近を直結する計画でもあ るのかも 知れぬ。
メインの看板アップ
09.04
つくば市・笠間市間道路整備促進協議会な る組織と朝日峠線道路整備促進協議会な る組織が立てた看板の様である。
つくば市と笠間市間の道路とは即ちこの道路プラス更につくば市方向への延伸と云う事になろうか。土浦市新治から学園西大通り辺りに直結したりなんかすると ちょっとお洒落なんじゃが。
つくば市が成立したのは1987年11月(隣接する北部の筑波町と合併したのは88年1月末)だからそれ以降の看板であることが判る。

(仮称)八郷新治線
(仮称)朝日トンネル本体工事を進めています
<ソース:茨城県土浦土木事務所
■路線概要
朝日峠は,土浦市と石岡市を結ぶ筑波連山南東部に位置する峠である。
現在この峠道は急勾配のカーブが連続し,通り抜けが難しく,冬季には積雪や凍結により 通行が困難となることもある。
この為,朝日峠を貫くトンネルを整備することにより,大型車両を含む一般車両の円滑な交通が確保する。
この事業によりこの地域における「観光」「産業」「生活(くらし)」に大きく貢献することになる(かもしれないしならないかもしれない・・)。
本路線は,茨城県の合併市町村幹線道路緊急整備支援事業の指定を受け,土浦市と石岡市が事業を実施している。
■位置図




■全体概要
  事業名   :(仮称)朝日トンネル整備 事業
   路線名   :(仮称)八郷新治線
   事業箇所  :土浦市小野地内 ~ 石岡市柴内地内
   計画交通量 :6,800台/日(H42)
   道路規格  :第3種第3級
   設計速度  :50km/h
   全体事業延長:L=3,660m
   全体事業費 :約65億円
   供用予定  :平成24年度

■トンネル事業計画
トンネル等級:A等級
   トンネル延長:L=1,784m
   車道幅員  :W=6.0m
   換気方法  :自然換気(非常時 強制換気)
   内空断面  :【土浦工区】A=51.9㎡
          【石岡工区】A=50.8㎡  
■(仮称)朝日トンネル本体工事概要
  【土浦工区】
   施工会社 鹿島・仙波・山本特定建設工事共同企業体
   工事延長 L=  732m
   掘削断面 A= 51.9㎡
     掘削・支保工(NATM) L=  728.8m
     覆工工          L=  731.5m
     排水工(中央排水)    L=  732.0m
     坑門工(土浦側)     N=    1.0式
     舗装工          A=5,020.0㎡
     仮設工          N=    1.0式
  【石岡工区】
   施工会社 日本国土・キムラ・アレスコ特定建設工事共同企業体
   工事延長 L=1,052m
   掘削断面 A= 50.8㎡
     掘削・支保工(NATM) L=1,049.0m
     覆工工          L=1,051.5m
     排水工(中央排水)    L=1,052.0m
     坑門工(土浦側)     N=    1.0式
     舗装工          A=7,190.0㎡
     仮設工          N=    1.0式






上の朝日トンネル実現の白看板の更にその横,蔦に絡まれてほぼ機能を停止した黄色の看板

なんとか読み取るに
注意  急カーブ急勾配 6km区間連続
広域営農農道八郷線 茨城県
と書いてある(あった)様である。先程の朽ちた看板では判らなかったこの道路の正式名称が広域営農農道八郷線であるらしいことが判明。
詰 まりこの頁の表題はそういうことであったのである。現在では統一的な愛称すら付けられて居らずバカ正直に県道をトレースするしかない能のない一般地図なん かでは此処に一本の太い,…とは言い難いが,筋が引かれている事は匿されて仕舞っていると云って良かろう。「太いとは言い難い」とは書いたものの,主要交 叉点では右折レーンを備えた2車線完備の道路は農道規格で曲線半径や勾配に基準の緩さがあるかもしれぬが立派なものである。但し正直交通は些少であった が。。

その後は平野部と迄は行かぬ者の山間部は抜けて起伏はあるものの一直線の道路が延びている。


周辺地図で確認するとこ んな感じ。
此処から西からr138が合流し,本ルートもr138となる。

一旦平野部へ出てしまえばだだっぴろい平野の拡がる未開な田舎,大関東である。

そうはいっても高速道路への案内が出てたりするのもする。文明は直ぐ近くを通ってはいるのだ。
r138は反転する感じで岐れて行き,この先本線はr150となる。


遂にフラワーパークへ到達

果樹栽培が盛んな事を示唆する看板たちとヘキサと青看。この区間はr150月岡真壁線に指定されているがそのヘキサ。
⑧柿岡は此処で右折。


暫く行くと小さな切り通しがあって脇に小学校がある。

今迄基本的に笠間方向を向いて写真を撮ってきたけどこれは土浦側を向いて撮った一枚。
此処にも例の看板はけーん。

朽ち方はこちらの方がややマシか。自治体名以外の携わった組織の名も判明する。
茨城県 土浦土地改良事務所
茨城県水戸土地改良事務所
新治村 八郷町 笠間市
がその面々である。
凡例もより明瞭に残っている。高速道予定線と一般国道の線は消えてしまっているが。勿論未だJRではなく国鉄である。
一般に赤は消えやすいけどなんか物理化学的理由がありそうですけど何故なんでしょうかね?





r42との交叉点。r150もr42と重複して西へ曲がってゆき,再び県道等非指定区間となる。


r64との交叉点を通り過ぎてから振り返って撮影。

裏筑波が見えてくる。恰度天候も下り坂で幽玄な感じ。


この先は一旦経路を外れたりしたので手抜きレポ。

r140桜川方向から広域営農団地農道八郷線に這入った所で振り返って青看撮影したもの。直進すれば例のフラワーパークに至ることが判る。県道の指定から は外れた区間であり青看にもヘキサのマークは付いていない。石岡方面へはr42である。

で, 曲がったこの先の道はどうかと云うとr42である。地図からは何ていい加減な県道指定(現道が交通状況に合っていた場合)か,何ていい加減な道路整備(現 県道指定が交通状況に適合的な場合)と思っていたけど,八郷線の一部は適宜,県道を繋いで道を整備したらしいと推定される。

その向こうの看板のアップ。あかん,ちょっと判別不能やなぁ。。


再び峠に挑む訳であるが,今回は道祖神峠というらしい。

先程の朝日峠トンネル化の要求看板と同じ規格で立っている。
朝日峠の朝日峠線道路整備促進協議会が 道祖神峠にも出しゃばっている。朝日峠道路ではなく朝日峠線道路なので,朝日峠手前から道祖神峠が終わる迄を以て朝日峠線なのかも知れぬ。

30㌔制限でUターン禁止,追い越し禁止と様々な制約が掛かっている。


道祖神峠付近

碑のアップ。道祖神峠の碑ではなく道祖神の碑なのかも知れぬ。。


北筑波稜線林道の竣工記念碑が立っている。いつか取り纏めたいと思っており,実は先程はその一部を走ってきたのだが霧でほぼ何も撮れずであった。終わった と思ったけど此処迄続いていたとは。。。また初めの一区間は現在一般車の通行が禁じられている。

碑のアップ。なんや斜めになっとるのはご愛敬という事で。。


こちらへいくと林道を介して県道へ繋がる。下って行くとr280南指原岩間停車場線となる。南指原はこの道祖神峠から笠間へ下る辺りの地名のようである。


峠を下り,


北関をくぐる。
09.04

暫く逝くとr42との分岐点となる。r42は笠間市へ向かい,八郷線は寧ろ筑西方面へ向かう。
09.04

薄暮と云うよりも夕闇に近くなってきたが八郷線笠間方面の眺め。
09.04

同じく交叉点を笠間方面より眺める。
09.04

此処からは笠間市友部方向へ向かったのでレポは終了である。

お温習(さら)い。

当時はR125の土浦北BPも無かっただろうし,三叉路で唐突にR125旧道から始まるように見えるr199も八郷線の起点だからであろう。
広域営農団地農道制度は現在でも存続し農水省の管轄するウェブサイトも存在する。
其れに拠ると以下の一定基準を満たすと事業として採択され潤沢な農水省の予算が注ぎ込まれることになる様である。


広 域営農団地農道整備事業 (広域営農団地農道型) の仕組みを教えて下さい。

採択要件
 農業振興地域を主たる対象とする農道の新設・改良であり、次の条件に適合するもの。
1)    受益面積が概ね1,000ha以上であること。
 ただし、振興山村、過疎地域、急傾斜地帯、特定農山村地域等にあっては、300ha以上であること。
2)    延長が10km(同上、特例地域はおおむね5km)以上であること。
3)    農業上必要な自動車の交通通行に必要な車道幅員が概ね5m(同上4m)以上であること。
4)    自動車交通量のうち、農業に係るものが過半を占めるものであること。
5)    補助率
地元
15/30 11/30 4/30

留意事項
1)    国・県道は広域農道として実施できません。
2)    市町村道のうち幹線的な道路は実施できません。
3)    本農道幅員は交通量によって決められて来るので、路線区画によって幅員が変る場合もあります。
 直接的に相当離れた地域を受益地とする場合は、広域関連農道を計画するのが妥当です。
4)    広域営農団地整備計画のない地域では本農道は実施できないので、あらかじめ整備計画を策定しておく必要があります。
  余りに巨額の予算を消化する割りにはまともな米作りすらこの瑞穂の国に成立させることが能わなかった農水省とバックの自民党農政族であるが,一定額のばら まきが必要と云うか国民のコンセンサスだとしても,国土破壊と財政浪費しか産まない無駄な土木工事を減らす等して同じ農村の最低限の自立と云う目的でも支 出を減らすべきである。実際土木ばらまきで一体どれ程の農村が自立できたのか?(土木が決定的に効いた事例ご存じの方はこ こらでご教授下さい。)まあ各所で特徴ある試みも無い訳ではないが,大多数の地域はそんな風には見えない。