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豊 橋鉄道
本 社所在地
豊橋市駅 前大通一丁目46番地の1
設  立
1924 (大正13)年3月17日
資 本金
2億 250千円
公 式webサイト
http://www.toyotetsu.com/

2012.5 小池駅を出発する三河田原行き

2012.8 競輪場前電停 この先から単線になる

 愛知県の東端に位置する豊橋市は人口376,665人(2010年10月現在)で中核市に指定された東三河を代表する都市である。約70km離れた名古 屋都 市 圏との結び付きは当然強く、名古屋鉄道の名古屋本線の起点が豊橋駅であり名鉄の特急がJRの新快速と激しい競争を繰り広げていることからも豊橋〜名古屋間 の流動が大きいことは容易に想像される。その一方で静岡県西部の中核都市、浜松市までの距離は約40km弱と名古屋都市圏よりも近く、意外にも(?)豊橋 と浜 松の関係も浅からぬものがある。例えば豊橋市に本社を置く都市ガス会社の中 部瓦斯は、その供給区域は豊橋市や豊川市、蒲郡市などの愛知県下だけでなく浜松市や磐田市といった静岡県西部に及んでいる。また静岡を地盤にす る地方紙の静岡新聞は豊橋支局を置き、豊橋周辺も発行エリ アとするなど豊橋が静岡県との結び付きを少なからず持っている事例は少なくない。このように豊橋都市圏というのは名古屋都市圏の影響は受けつつも、 そこに隷属するような都市ではなく独自の経済圏を持っているところが興味深い。

 さて豊橋鉄道はそんな豊橋都市圏を地盤に豊橋〜三河田原間の鉄道線と豊橋市街地の軌道線の両方を展開している。現在、同じ民鉄で鉄道線と軌道線をそれぞ れ営 業している地域は珍しくなり、地方都市では富山市の富 山地方鉄道、広島市の広 島電鉄、松山市の伊予鉄道ぐ らいが主なところだろう。これらの都市はいずれも当該県で最大の人口を抱える都市圏であり、かつ県庁所在地でもありますが、一方の豊橋鉄道のある豊橋 市は非県庁所在地ながら地元の民鉄が路面電車と普通鉄道を維持しているという点は特筆される。これはやはり豊橋都市圏が持つ経済力の大きさの一端を示し ているのではないだろうか。
 また豊橋鉄道の鉄道線である渥美線は単線ながらも日中片道15分間隔の分かりやすい高頻度ダイヤで運転されており、路面電車の豊橋市内線も日中片道 8〜9本の運 転 間隔が確保されている。
 他の地方民鉄とデータイムの運転間隔を比較すると、鉄道線は静岡鉄 道(6〜7分毎)や遠 州鉄道(12分毎)ほどの水準ではないが伊予鉄道と同水準であるし、軌道線は広 島高速交通(10分毎)や筑豊電鉄(12 分毎)よ りも優っている。そういった意味では豊橋鉄道は地方民鉄の中では相当高いレベルにある鉄道事業者だと言えるのではないだろうか。


鉄道線についてはこ ちら

軌道線についてはこ ちら


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