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仙台都市圏の交通を考える
6.仙台都市 圏の高速道路、自動車専用道路、地域高規格道路    by 荷主 研究者 (仙台都市圏非在住)

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目次
1.はじめに
2.仙台都市圏のあれこれ
3. 仙台都市 圏の鉄道
4.仙台都市圏の路線バス
5. 仙台都市 圏の高速バス
6.仙台都市 圏の高速道路、自動車専用道路、地域高規格道路
   6−1.仙台西道路
   6−2.仙台南部道路
   6−3.仙台東部道路
   6−4.仙台北部道路
   6−5.国道4号線白石〜古川の改良について
7.仙台都市圏の都市計画道路
8.仙台塩釜港(仙台港区、塩釜 港区)
9.仙台空港
10. 仙台都市圏に関する資料

6. 仙台都市圏の高速道路、 自動車専用 道路、地域高規格道路   

6 −1.仙台西道路

 突然だが、「大都市には必ずあるモノが、政令指定都市で大都市と呼ばれる仙台≠ノは無いことがある」、といった類のことを他都市の人に言われたり、仙 台人が言ったりすることがある。具体的には、「地 下街」、「プロ野球球団」、「パルコ」、「東急ハンズ」、「テレビ東京系 TV局」などのことで、いくつも挙げられる。とは言ってもプロ野球球団は東北楽天が発足し、パルコは2008年に仙台駅前にオープンした。東急ハンズはま だ進出予定すら耳 にしないが、商 業施設なので今後可能性はあるだろう。テレビ東京系TV局も2011年に開局目指すという話が出てきた。その一方で、地下街は中心市街地商店街が強硬に反 対するだろうし、必要性や需要も感じないので、今後も仙台には建設されることはなさそうである。
 さて、今後も仙台に未来永劫できそうにない、こうした大都市インフラの1つに都市高速道路がある。東京・大阪・名古屋はもちろんのこと、福岡・北九州、 広島で共用されている都市高速道路は大都市を象徴するインフラの1つと言え、都心部のビルの合間を縫って走る都市高速の存在は極めて大都市特有の風景で個 人的にはとても好きなのだが、仙台にはこうした都市高速は存在しないし、今後も存在し得ないであろ う。(都市高速の道路規格が降雪地帯の北日本には適さないという事情もあるらしい)
 しかし仙台には、都市高速は無くとも、仙台の都市機能を飛躍的に高めた自動車専用道路「仙台西道路」がある!ということを仙台人はもっと誇ってもいいと 思 う。それくらいこの仙台西道路は仙台という街にとって欠くことのできないインフラであるし、趣味的にも面白い道路だ。
 東北自動車道を仙台宮城ICで降り都心部に向かおうとすると、誰もが自然とこの仙台西道路に入ってしまう。仙台宮城ICの周囲は山に囲まれ、背後の丘陵 地帯 はびっ しりと住宅が張り付いているが、市街地という雰囲気は全くなく緑ばかりが目に付く。しかし景色を楽しむ暇も無く仙台西道路はすぐに青葉山トンネルに入る。 全長2,233mの長いト ンネルだが、追い越し可能でありクルマの流れは速い。トンネルを抜けると一瞬、広瀬川の向こう側に市街地が望めるが、すぐに川内トンネル(全長568m) に入り、そのまま広瀬川を仲の瀬橋で渡る。この仲の瀬橋は上部を市道が通っているため薄暗く橋特有の開放感はあまりない。市街地に向かうクルマは更に立町 トンネルへと流れてゆく。短い立町トン ネルを抜けると一気に地上に駆け上がり、するとそこは広瀬通りとなるのだが、周囲はいきなりビルに囲まれた市街地となっている。このように目まぐるしく短 時間で変化に富 んだ景色が見られるということが、仙台の地形的特徴をよく表していると言える。そして仙台西道路はそのような地形的困難を克服して東北自動車道と仙台市街 地を短時間で直結する極めて重要な道路だ。例えば仙台を中心に高速バス網がこれほど発達できたの も、仙台西道路の存在があったからに違いない。
 そんな仙台西道路は1983(昭和58)年5月14日に暫定2車線で開通、1987年には全線が4車線化されている。尚、折立IC以西は国道48号愛子 バイパスになる。それを意識して走っている人は殆どいないと思われるが。

 以下、今度は中心部から青葉山トンネルを抜けて愛子方面までの仙台西道路の風景写真を紹介したい。

広瀬通りから仙台西道路に向かう 2007.5

仙台西道路の立町トンネルから広瀬通りに出た辺り  2008.11

立町トンネル 2008.11

立町トンネルの標識群を拡大 2008.11

広瀬通りから立町トンネルへ進入
 2007.5

立町トンネル
 2007.5

立町トンネルランプと広瀬通り 都心方向を 望む
  2008.11

仲の瀬橋 中央2車線が仙台西道路へ
 2008.11

仲の瀬橋から川内トンネル
 2007.5

川内トンネルへ進入 2007.5

川内トンネルと青葉山トンネルの間の明かり区間  2007.5

青葉山トンネル
 60km/h 制限だが追い越し可能  2007.5

仙台宮城ICから合流 2007.5

折 立IC 仙台北環状線と接続  ここからは国道48号愛子バイパス 2007.5

西花苑団地が見えてくるとオフランプが現れる

西 花苑ランプ(勝手に仮称)・・・名称は特に無いようだ  2007.5
この先は信号があったりしてガッカリするのでここまで。

西花苑ランプ(仮称)から仙台宮城IC方向 を望む  2007.5


6 −2.仙台南部道路

 仙台南部道路は今でこそ仙台都市圏環状自動車専用道路の一部として「国土幹線たる高速自動車国道です」みたいな顔をしているが、1981(S56)年2 月に開通した当初は仙台南有料道路(正式名称:宮城県道53号仙台南インター線)として誕生していて、現在とはいささか趣を異にしていた。
 その名残は東北本線や国道4号線(旧道)をアンダークロスする部分が完成2車線の幅で施工されていたり、国道4号仙台バイパスをアンダークロスする地点 では、仙台バイパスに接続するような舗装が残っていたりするので何となく普通の高速道路ではないなと気付く人もいるであろう。仙台南有料道路と呼ばれてい た頃は長町ICは存在せず国道4号線に直結する長町仮出入口が存在していた。そのランプの跡が前述の舗装なのである。その頃は、名取川沿いを数km走るだ けの地味な道路で、限られた通行量しかなかったと思われる。
 1994(H6)年3月に、長町仮出入口〜仙台若林Jct間が開通し仙台東部道路と接続され、同時に仙台南部道路に改称された。1994年12月には地 域高規格道路の計画路線に指定されて、位置づけが通常の有料道路から高速道路網の一部に組み込まれるという変化をしている。
 今でも東北本線や国道4号線のアンダークロス部分の2車線区間は、大都市を環状する高速道路というイメージとはかけ離れた一般道路然としていて、接続す る仙台東部道路のスペックよりだいぶ格が下だと断ぜざるを得ない。もしこの区間を4車線に拡幅しようとするとコンクリートで造られた強固なボックスカル バートを上部の交通に支障が無いように拡幅工事する必要があり、相当面倒なことになりそうなのは素人目にも明らかで、今のところ渋滞が起こるようなことは ないようなので大丈夫ではあるが、将来的には常磐道の開通などで通行料が増加した際にはボトルネックになりそうな悪寒がする。

宮城県道路公社web→仙 台南部道路

■仙台南部道路の沿革
年 月日
内   容
1981.02
仙台南有料道路(山田仮出入口〜長町仮出入 口)が開通
1994.03
長町仮出入口〜仙台若林Jctが開通、仙台 南部道路に改称
2001.08.01
仙台南IC〜山田ICが開通、全線 11.0km開通
山田IC〜長町ICの一部区間の追越車線供用開始
2004.02.24
仙台南ICのJct化完成。仙台南ICの乗 り継ぎ専用料金所と山田本線 料 金所が廃止
2004.08.10
仙台南Jctの立体交差化完成

 以下作成中。


6 −3.仙台東部道路

 仙台東部道路は将来的には南は常磐道と接続し、北は三陸道、仙台北部道路を介して東北道と接続し、さらに途中の仙台若林Jctで仙台南部道路と接続して これを介して東北道と接続する。このため仙台都市圏の「環状」自動車専用道路の機能だけでなく、東北道と同様に東京〜仙台〜北東北を結ぶ国土を縦貫する幹 線としての役割も担うことになる。
 仙台平野の海側に建設され、広大な平野部を一直線に走っているため道路規格は優れており、岩沼IC〜仙台港北IC間は制限速度100km/hで、山側で 勾配とカーブが多く80km/hに制限されている東北道よりも安全性、速達性に優れているとも言える。福島県の浜通りの常磐道がまだ未開通、仙台北部道路 も東北道までの区間を建設中であるため仙台東部道路はその期待される機能を現状では発揮していないが、いずれの道路も開通のメドが立ってきたため、今後の 通行量の増加が期待されている。

 以下作成中。


6−4.仙台北部道路

 作成中。


6−5.国道4号線白石〜古川間の改良につい て


 国道4号線と言えば、東京と青森を結ぶ日本最長の国道であり、新4号バイパス、郡山バイパス、福島南バイパスなどの大規模バイパスが

 大衡村〜大崎市間の2車線区間は約6km