![]() (都)清水小路多賀城線(県道荒浜原町線)の宮城野陸橋 左は宮城野貨物駅 2007.5 |
![]() (都)清水小路多賀城線(県道仙台塩釜線)の南高屋敷交差点 上部は仙台東部道路 2007.5 |
*都市計画道路の未着手路線 仙台市、存廃検討へ 2008
年11月21日付『河北新報』 http://www.kahoku.co.jp/news/2008/11/20081121t11041.htm 仙台市が、都市計画道路の未着手路線・区間について存廃の検討に着手することが20日、分かった。都市計画道路網の整備は約40年前の計画が原型となっ ているが、整備が長期化している上、人口の伸び悩みやコンパクトシティーの形成といった新たな課題に対応するため、抜本的な見直しに初めて踏み切る。 2009年度から個別路線・区間ごとの検討を始め、13年度を目安に決定したい考えだ。検討対象の路線・区間は、都市計画道路の総延長503キロのうち、未着手の133キロと拡幅や歩道が未整備の15キロで 「虹の杜1、2号線」(青葉区)、「鈎取茂庭線」(青葉、太白区)など。 見直し案は、機能集約型都市の形成を基本目標に設定。評価基準として(1)発展的な市街地形成への誘導(2)災害などの緊急輸送道路としての必要性 (3)事業の費用対効果(4)自然環境への影響―など10項目を定めた。見直しの進め方や評価基準などをまとめた方針案を26日にも公表する。市民から約 1カ月、意見を募集し、08年度内に方針を決定。道路整備の優先順位などを示す「市総合道路整備計画」を10年度に策定し、具体的な路線・区間の廃止方針 を盛り込む。廃止するかどうかの正式決定は「土地所有者と合意形成を図りながら進める」(市都市整備局)とし、おおむね5年後を目標とした。 仙台市の都市計画道路網は、1966年に定めた都市計画が基になっている。決定から40年以上経過したが、過去の廃止は地下鉄東西線の整備に伴い、 2005年に道路網を再編した青葉山周辺の13キロのみ。 都市計画道路の予定地は、都市計画法で3階以上の建物や鉄筋コンクリート構造物の建築が制限される。市都市整備局は「着工が遅れれば、さらに所有者に負 担をお願いすることになる。本当に必要か検討すべきだと判断した」と説明する。仙台市の都市計画道路の事業費は、1993年度の265億円をピークに減 少。2007年度は91億円まで落ち込んだ。市の試算では、07年度の事業費と同額で建設を進めた場合、未整備区間の工事完了までに80年かかるという。 |
*仙台市の未着手都市計画道見直し案 70区間「廃止」 2010
年06月01日付『河北新報』 http://www.kahoku.co.jp/news/2010/06/20100601t11013.htm 仙台市が都市計画道路の未着手区間の存廃を検討した見直し案が31日、明らかになった。検討対象168区間143.5キロのうち、「廃止候補」と判断さ れたのは70区間68.5キロで、半分近くの47.7%に上った。整備分を含めた現行計画総延長(500キロ)の13.7%が廃止になる計算。全国の政令 市で、都市計画道路網の抜本的見直しに踏み込むのは初めて。 人口減少や少子高齢化の進展を見据え、市が目指す「拡大」から「集約」へのまちづくりの転換が道路政策で明確に示された。幹線道路の整備を期待する地域 住民の間で議論を呼ぶのは必至だ。見直し作業では、客観的な指標と地域事情を考慮して事業の必要性を多面的に評価した。郊外だけでなく都心部にも大なたを 振るっている。 「廃止候補」は、郊外が岩切根白石線の3区間(泉区上谷刈―みやぎ台、計8.0キロ)、鈎取茂庭線の西高前、佐保山の両区間(太白区、計4.4キロ)な ど。都心部では、青葉区錦町と宮城野区新田を結ぶ定禅寺通上田子線8区間(計4.9キロ)、錦町から青葉区台原にかけての仙台駅旭ケ丘線5区間(計2.0 キロ)が対象となった。 市は08年度、見直し作業に着手。(1)JRや地下鉄など公共交通利用のしやすさ(2)既存道路の活用(3)費用対効果―といった視点で設定した17項 目の指標を用い、対象区間ごとにプラスマイナスを判定。地域固有の条件を加味した総合評価も行い、継続か廃止を決めた。 今回の見直し案で「継続候補」となった98区間75.0キロの整備完了は、40年程度にまで短縮される。ただ、今後の財政運営は厳しさを増すと予想さ れ、より事業効果の高い17区間を優先的に事業化する。市は見直し案を近く公表し、6〜7月にかけて市民説明会やパブリックコメントを実施。市議会での議 論も踏まえ、10年度内に正式決定したい考え。 [仙台市の都市計画道路]1966年策定の都市計画が原型。これまで計画区間が廃止されたのは青葉山周辺や、虹の杜地区の約17キロ。2009年度末の整 備率は68.1%。これまでの市の試算では、完全整備まで約80年、総工費は1500億円程度掛かると見られている。 |
*仙台市・都市計画道70区間廃止 厳しい財政背景に 2010
年06月02日付『河北新報』 http://www.kahoku.co.jp/news/2010/06/20100602t11020.htm ![]() 仙台市が1日に正式発表した都市計画道路の見直し案は、現行計画の未着手区間のうち、距離ベースで全体の半分近くを「廃止」と判定する「(道路行政の) 重要な転換点」(奥山恵美子市長)となった。進行する事業を止められない行政の悪癖を打破した点は評価できるが、決断の背景には、大胆な見直しに踏み込ま ざるを得ない、「内輪の事情」も垣間見える。 本年度の市の道路関係事業費は約240億円。ピークだった1993年度の約4割に激減した。今後、橋の補修工事など維持管理費が市財政を圧迫してくる。 都市計画道路に振り向ける予算の先細りは避けられず、新規着手は現実的に難しいという財政事情がある。 もう一つは、都市計画道路の計画期間の「長さ」をめぐる司法判断だ。盛岡市では99年、都市計画道路の予定地のまま60年以上整備されず、土地利用を制 限されたとして、地権者が市に損害賠償などを求める訴えを盛岡地裁に起こした。最高裁は2005年、地権者の上告を棄却した一方、「(整備を待つ地権者 の)受忍限度を考える場合、制限内容と同時に期間も問題にしなければならない」と補足意見を述べた。 仙台市でも60年以上経過した予定地がある。市幹部は「計画を削減しないと(将来、同様の訴訟を起こされたら)耐えられない」と明かした。市の方針に、 地権者ら関係者の受け止め方はさまざまだ。廃止候補の向山常盤丁線の予定地で旅館を営む太白区の遠藤敞子さん(70)は55年前、都市計画道路の建築制限 のため旅館を鉄筋にできず、モルタル造りで建て直した経緯があるが、「これでまた移転する心配がなくなった。ほっとしたところもある」と複雑な心情を明か す。 廃止候補となった建設予定地や周辺の地権者から、反発の声が上がることも予想される。都市整備局幹部は「(損害賠償請求など)訴訟になるのも覚悟の上 だ」と語った。市は本年度中にも見直し案を確定させる方針だ。禍根を残さないためにも、今回の結論に至った経緯や関連データを公開した上で、丁寧な議論を 積み重ねることが、市民の理解を得られる唯一の道だろう。 (解説=報道部・瀬川元章、門田一徳) |
2004
年08月16日付『河北新報』 仙台市計画道路「北四番丁大衡線」 荒巻本沢の橋12月着工 仙台市が約30年前から整備を進めてきた都市計画道路「北四番丁大衡線」の工事が本格化している。12月には青葉区荒巻本沢で北部の住宅地と市中心部を つなぐ橋の建設に着手し、青葉区北山の輪王寺の地下を通るトンネルも2006年度に着工する見通しとなった。橋とトンネルを含む約3キロの区間は10年4 月に使用開始の予定。 北四番丁大衡線は青葉区木町通と宮城県大衡村大衡八幡を結ぶ約24キロで、市内分は12キロ。1970年ごろに現在の泉区内で着工、今年4月までに 7.9キロの整備が完了し、一部区間が開通している。 荒巻本沢の橋は幅25メートル、長さ111メートル。高さ16.3メートルの塔から高強度ワイヤでつるすコンクリート橋。建設費は10億2800万円。 市が建設中のフィンランド健康福祉センターの東側に、市道をまたぐ形で整備する。 トンネルは、周辺住民らから輪王寺の参道が削られる恐れもあるとの意見があったため、北行きと南行きの2本を建設。出入り口をずらして参道には影響しな いよう設計を工夫した。 市建設局などによると、市を南北方向に通る幹線のうち、県道仙台泉線は中心部方向の交通量が1日約6万7000台。部分開通している北四番丁大衡線も1 万4500台に上り、南北方向の幹線道路は慢性的な渋滞が指摘されている。市建設局の試算では、北四番丁大衡線の開通で仙台泉線の渋滞緩和が図られるほ か、燃料消費の節減などで使用開始から40年間に約680億円の経済的効果があるという。 市街路課は「多くの地権者の協力で建設が軌道に乗ってきた。国道4号や4号バイパス、県道仙台泉線に次ぐ交通の骨格になる」と話す。 ![]() |
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◆施工地
名/大和町小野地内 ◆計画延長/L=1,296m ◆計画諸元/道路区分:第4種1級 設計速度:V=60km/h 幅 員:(施工幅員:暫定2車線)車道幅員W=6.5m(全体幅員W=11.0m) (計画)車道幅員W=13.0m(全体幅員W=27.0m) ◆事業期間/平成7年度〜平成24年度(予定) |
北山トンネル開通 仙台北部へ待望の新動脈 2012年03月24
日付『河北新報』 http://www.kahoku.co.jp/news/2012/03/20120324t15033.htm 仙台市中心部と北部を結ぶ都市計画道路「北四番丁大衡線」の北山トンネル(青葉区木町−山手町)の開通式が24日、青葉区荒巻神明町の北側坑口であっ た。これで「北四番丁大衡線」の全線が開通。県道仙台泉線と並ぶ泉区方面への主要ルートが誕生した。 式で奥山恵美子市長は「北部からの移動増加が見込まれ、地域と産業の発展が期待される」とあいさつ。行政関係者、地域住民らが乗った車両が通り初めをし た。 今回開通したのは、北山トンネルを含めた青葉区木町−荒巻本沢2丁目間の1,233メートル。北山トンネルは2008年に着工したが、東日本大震災の影 響で中断し、開通が3カ月遅れた。上り線629メートル、下り線843メートルで、歩行者と自転車は通行できない。 北山トンネルの完成で1978年着工の北四番丁大衡線は、青葉区木町−宮城県大衡村間の約24キロが全線開通した。 開通に合わせて、北山トンネルを含めた一部区間などにバス優先レーンを設けるほか、市中心部と北西部の住宅地を結ぶ直行型の路線バスが導入される。 |
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北山トンネル、通勤時間帯に激しい混雑 開通後初の平日 2012
年03月27日付『河北新報』 http://www.kahoku.co.jp/news/2012/03/20120327t15018.htm 仙台市中心部と北部を結ぶ都市計画道路「北四番丁大衡線」の北山トンネル(青葉区木町−山手町)が開通して初めての平日となった26日、トンネルと周辺 の幹線道路は朝の通勤時間帯を中心に激しい混雑となった。 この日は午前8時ごろから約1時間、北山トンネル木町側入り口付近から北四番丁大衡線の南側起点となる国道48号交差点までの約1キロにわたり、市中心 部に向かう南行きの車の流れが滞った。一部区間に設けられたバス優先レーン にも乗用車が入り込み、路線バスもなかなか進まない状態になった。 国道48号付近は、東北大病院を訪れる患者らの車が駐車場に入りきれず車道にあふれ、渋滞が慢性化していたが、北山トンネルの開通で北四番丁大衡線の交 通量が増加し、以前にも増して渋滞の列が伸びた。 東北大病院近くの会社に勤める建築会社従業員の鈴木賢さん(39)は「朝は今までになく混んでいて驚いた。混雑しないように対策を考えてほしい」と話し た。 県警によると、午前8時〜9時の北四番丁大衡線の交通量は先週月曜に比べ、少なくとも約1割増加した。県警は「4月には学校が始まり、交通量が増える可 能性があるので、状況を見て対応を検討したい」(交通規制 課)と話している。 |
![]() 北山トンネル開通後初の平日の朝を 迎え、激しい混雑となった北四番丁 大衡線=26日午前8時20分ごろ |
![]() 元寺小路福室線 五輪工区(→こ の辺) この当時は特に工事はしてなさそうであったが…、 2007.5 しかし約5年ぶりに訪れた同じ場所は雰囲気が一変していた! 立ち退きが進み工事が着実に進行している 2012.3 ![]() |
仙台東
部道路と仙台市中心部をつなぐ自動車専用道路の建設構想が、宙に浮いたままになっている。旧建設省(国土交通省)が「仙台東道路」と名付けて計画を打ち出
してから7年。総事業費一千億円ともいわれる巨大プロジェクトは、旧建設省の思惑とは裏腹に事実上、凍結状態だ。仙台東部道路は8月1日に全線開通する
が、果たしてこれを機に、東道路構想が再浮上するかどうか。 ●計画路線のまま 「仙台圏は西側に比べ東側の道路のつながりが弱い。東道路ができないと、仙台圏の道路ネットワークが完成されたとは言えない」と、国土交通省東北地方整 備局の前仏和秀道路計画一課長は力説する。 整備局の構想によると、東道路は宮城野区鶴巻地区と青葉区中央地区とを結ぶ総延長約7km。都市計画道路「元寺小路福室線」と並行に走る路線で、鶴巻地 区で仙台東部道路と接続する。旧建設省が1994年12月に発表した「地域高規格道路」の中で計画路線に指定された。 地域高規格道路は、高速道路の補完的な役割を果たす自動車専用道路(規制速度時速60−80km)。94年の路線発表では「新庄酒田道路」など15の計 画路線が東北から盛り込まれ、14路線は既に事業が始まっている。 残るのは東道路だけだが、事業着手の前段階である「調査区間」や「整備区間」に格上げされるめども立っていない。事業主体を国土交通省にするか、仙台市 にするかなども手つかずの状態で、計画は7年前から一歩も前に進んでいない。 ●脱クルマに逆行 地域高規格道路への指定は、仙台市など地元の要望が、当時の強い後押しになったといわれているが、その仙台市は「今は計画を実行に移す時期ではない」 (中田正孝道路部長)と慎重な姿勢だ。 整備局は東道路について、@東部道路から高架橋で元寺小路福室線の真上を走るAJR仙台駅の手前で地下に入り駅西側で地上の一般道に合流する−という青 写真を描いている。ほとんどが高架かトンネルという特殊工法のため、総工費はざっと見積もって一千億円前後に上るという。 仙台市は、東部道路や南部道路に多額の負担金を支出している。「さらに巨費を投じて自動車専用道路をつくるのは、今の財政事情では難しい」と中田道路部 長は言う。市当局は、地下鉄などを活用する「アクセス30分構想」を掲げ、「脱クルマ社会」を目指す。政策面からみても、東道路は分が悪そうだ。 そもそも東道路構想が浮上したのは90年代の初めで、バブル期ならではの計画ともいわれている。整備局内には「東部道路が全線開通すれば中心部への道路 が渋滞し、東道路の必要性が見直される」との楽観論もあるが、棚上げ状態はしばらく解消しそうにない。 |
http://www.kahoku.co.jp/news/2007/06/20070624t12027.htm 「X(エックス)橋」の愛称で市民に親しまれたJR仙台駅近くの宮城野橋架け替え工事で、仙台市は、新しい橋を駅前通と立体交差させる44年前の計画を 改め、駅前通と直接つなぐ方針を決めた。当初計画に比べ、橋の長さは半減し、事業費と工期が圧縮できる。 最新の交通需要推計に基づき、立体交差が必要なほど交通量が増えないと判断した。本年度着工し、2015年度までの完成を目指す。変更後の計画による と、宮城野橋の長さは370メートルから152メートルに短縮される。事業費は当初の計画を約50億円下回る約40億円となり、工期も2〜3年短縮される 見込み。片側3車線の直線的な陸橋に生まれ変わり、現在のX橋は撤去される。 新しい宮城野橋は当初、駅前通を陸橋でまたぎ、愛宕上杉通の交差点に接続する予定だった。都市計画道路として決定したのは1966年。市は2009年 度、決定から40年以上が経過したことを踏まえ、将来の交通量の見通しをあらためて検証した。県警とも協議した結果、「駅前通との交差点を平面交差に変え ても、円滑な交通処理は可能」(市道路計画課)との結論に至ったという。 事業をめぐり地元住民らは、X橋に使われた石材を歩道に再利用するなど、大正時代の歴史的建造物を後世に伝えようと模索している。地域の動きに対し、同 課は「広い意味でのまちづくりとして、地元住民の相談に応じたい」と話している。 [宮城野橋]JR仙台駅前の再開発ビル「アエル」北側でJR東北線をまたぐ都市計画道路「元寺小路福室線」の一部。愛称は、橋のたもとの道路が両方とも二 またに分かれ、上から見ると「X」の文字に似ていることに由来する。現在の橋は1921年に完成したが、その後の再開発事業で橋の両端が1本の道路に集約 されている。 |
仙台・与兵衛沼窯跡 橋架けて現状保存 市が工法変更 2007
年08月01日付『河北新報』 http://jyoho.kahoku.co.jp/member/news/2007/08/20070801t11046.htm 仙台市の都市計画道路「川内南小泉線」(1,722メートル)の整備予定ルート上で見つかり、保存策が検討されていた平安時代の遺跡「与兵衛沼窯跡」 (仙台市青葉区小松島新堤)について、市は31日、工法を見直して史跡をまたぐ橋を架け、道路を通す一方、窯跡も保存するとの方針を発表した。 市によると、遺跡付近に整備する道路の高さを当初計画より1メートルほど高くする。発掘された計9基の窯跡のうち、道路の建設予定地内に位置する2基の 上部にそれぞれ橋を架け、遺跡を保存できる空間を確保する。窯跡そのものは土で覆って保存するが、複製窯の制作などにより展示も検討するという。工法の変 更で、川内南小泉線の総事業費は当初より約3億円多い141億4000万円になる。2009年度を見込んでいる完成時期に変更はない。 与兵衛沼窯跡は、8世紀後半から9世紀後半にかけて使用され、国府多賀城や陸奥国分寺に屋根瓦を供給していたと考えられている。仙台市教委の発掘調査 で、「ロストル式平窯」という特殊な窯が2基見つかった。保存状態の良さは全国的にもトップクラスとされ、日本考古学協会などが「当時の最新技術を知る貴 重な遺跡」として、現状のまま保存するよう市に要望していた。仙台市は、窯跡群の国史跡指定も目指して周辺一帯の整備を行う。梅原克彦市長は「窯跡の歴史 的重要性を、市民や観光客に認識してもらえるような整備に取り組みたい」と話している。 |
仙台・川内南小泉線 安養寺工区 31日に開通 2010
年03月09日付『河北新報』 http://www.kahoku.co.jp/news/2010/03/20100309t12028.htm ![]() 仙台市は8日、青葉区小松島4丁目と宮城野区安養寺3丁目を結ぶ都市計画道路「川内南小泉線」の安養寺工区が完成し、31日午前11時に開通すると発表 した。 開通区間は与兵衛沼公園北側の1.75キロ。市ガス局・鶴ケ谷方面の市道と、市地下鉄台原駅方面の市道をつなぐ。片側2車線で両側に幅6.75メートル の歩道を設け、4.5メートルの中央帯も造った。建設期間は1990〜2009年度で、総事業費は約146億円。 市は07年、与兵衛沼公園内にある平安時代の遺跡「与兵衛沼窯跡」を保存するため、遺跡をまたぐ橋を架けるなど工法を一部見直した。 |
仙台箪笥老舗、都市計画移転に難色 母屋など国登録文化財 2006
年12月16日付『河北新報』 http://jyoho.kahoku.co.jp/member/news/2006/12/20061216t15050.htm 仙台箪笥(たんす)の老舗、門間箪笥店(仙台市若林区南鍛冶町)が市の都市計画道路区域にかかり、移転を迫られている。同店は1872年の創業で、 2002年には母屋などが国の登録文化財に指定された。立ち退くとしても建物ごと移ることができ、取り壊しにはならないが、同店は創業地にこだわり、市と 話し合いを続けている。 同店は敷地約1万平方メートルで、母屋のほか、塗り工房、指し物工房など計5棟が「大正末から昭和初めにかけての町屋造りの建築物」などとして、文化財 指定を受けた。道路は宮沢根白石線(全長11キロ)の一部区間で、11年の開通を目指し、用地買収を進めている。 道路予定地にかかっているのは、敷地の3分の2に当たる約6600平方メートル。残る3分の1のスペースにすべての建物は収まらず、選択肢は移転する か、道路のルートを変えるしかない。 市は同店に移転を要請しているが、同店は今のところ首を縦に振っていない。建物運搬技術が高度化し、建物をそのまま移転先に運べるとはいえ同店は「職人 町の南鍛冶町で箪笥を作り続けた自負がある」と、創業地へのこだわりをみせる。門間徳二社長は「建物が町並みに溶け込んでいる点も考えてほしい」と話す。 市は道路の重要性を強調する。同道は若林区舟丁と泉区根白石を南北に結ぶ幹線道で、「仙台圏の渋滞緩和に欠かせない」(南道路建設課)と計画通りの推進 を訴え、早めに結論を出したいとしている。文化財担当の市教委は歴史的建造物の現状を保つ意義を認めながらも、最終的には道路建設部署の意向を尊重する考 えだ。 |
国道45号からの右折ダメ 仙台・宮城野通に直結新道路 2007
年06月24日付『河北新報』 http://www.kahoku.co.jp/news/2007/06/20070624t12027.htm ![]() 仙台市が、JR仙台駅東口地区で進めている土地区画整理事業に伴い、片側3車線の都市計画道路が開通したにもかかわらず、幹線道の国道45号下り線から この道路に右折進入ができず、ドライバーの不評を買っている。変形交差点のため、上下線両方向への右折レーン設置が難しいのが原因。市民からは「投資効果 が薄れているのでは」との指摘もある。 国道45号から南へ延びる「宮沢根白石線」の一部(約500メートル)が、昨年3月に開通した。仙台駅東口とフルキャストスタジアム宮城(宮城野区)な どを結ぶ宮城野通にもつながる幹線道路。市は当初、塩釜方面に向かう国道45号下り線への右折レーン設置を検討していた。 しかし、下り線に右折レーンを設置すると、上り線から他の道路に比べ極端に狭い市道「小田原東丁線」に向かって右折する車と交差してしまうことになり、 事故の危険性が高まる。市は、上り線の右折禁止を地元町内会などに打診したが、「生活道路として利用しており支障が出る」と理解を得られなかった。信号に よる処理で、両方向への右折を可能にする方法も検討したが、「国道の渋滞がより深刻になる」(市都市計画部)ため断念せざるを得なかった。営業で周辺の道 路を利用することが多いという宮城野区の男性会社員(40)は「どちらも幹線道の交差点なのに、一方から右折できないのでは、道路を広げた意味が感じられ ない」と不満を募らす。 宮沢根白石線は、国道45号から北に延びるルートで都市計画決定されている。工事が進めば、変形交差点は解消するはずだったが、財政難を理由に昨年8 月、市の総合道路整備計 画から外れた。右折の禁止解消は当面、不可能な状況だ。市仙台駅東第二開発事務所は「国道45号下り線からも右折できるようになるのが理想 だが、東九番丁線など地区の南北を走る別の道路も順次開通する。それまでは迂回(うかい)路を使ってもらうしかない」と理解を求める。 |
北環状線が27日全線開通 周辺道路の渋滞緩和に期待 仙台
2011年09月18日付『河北新報』 http://www.kahoku.co.jp/news/2011/09/20110918t11017.htm ![]() 仙台市が建設を進める県道仙台北環状線(都市計画道路八乙女折立線)のうち、未整備区間だった泉区松森地区の工区が完成し、27日正午に全線開通する。 泉区八乙女から同区松森の国道4号仙台バイパスへの接続が容易になり、周辺道路の渋滞緩和が期待される。 開通するのは、八乙女折立線の440メートルと都市計画道路宮沢根白石線 の浦田工区200メートル。片側1〜4車線で、幅員は22〜38メートル。両側には3.5メートルの歩道を設ける。2002年5月に事業に 着手した。両工区の工事費は約11億7000万円。 県や市によると、北環状線は青葉区折立から泉区松森までの約12キロを結ぶ基幹道路。県が1978年度に整備を始め、89年度から市が事業を引き継い だ。3月下旬に全通する予定だったが、東日本大震災で路面に亀裂が入るなどの被害があり、補修のため開通が遅れていた。 北環状線沿線は近年、大型商業施設の立地が進み、近隣の市道の交通量も増加。休日や平日の朝夕には特に激しい渋滞が発生している。市北道路建設課は「国 道4号バイパスとの環状網が形成され、周辺市道の混雑解消が図られる。地下鉄八乙女駅へのアクセスも向上し、交通量の分散につながればいい」と話してい る。 |